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実践レポート② GENUSマットボックス&フォローフォーカス

<ビデオサロン2010年12月号別冊付録に寄稿③>

GENUS社のマットボックス(GMKBAS)とフォローフォーカス(G-SFOC)を実際の撮影で使用してみた。GENUS社は2007年、マットボックスを皮切りにビデオカメラやDSLR用のカメラ周辺機器を売り出し始めたイギリスの撮影機材メーカー。日本ではマンフロット社が輸入代理店となり、この10月から販売を開始したばかり。(使用したカメラ:Canon EOS 60D、使用したレンズ:Canon EF-S 18-135㎜ F3.5-5.6 IS、EF50㎜ F1.8)

<マットボックス GMKBAS>

本体は小さく、340gと軽いがしっかりとした作りで、小型ビデオカメラやDSLRには丁度いいサイズのマットボックス。装着方法は15㎜のサポートロッド固定式か、レンズへ直接付けるクリップオン式の両方が選べる。フィルターステージは2つあり(後部は360°回転可能)4x4サイズのトレイが2つ入る。クリップオンの場合は、使用するレンズのフィルター径にあったアダプターリング(37~82㎜の10サイズ)(別売)とドーナツ型リング(付属)を使ってレンズとマットボックスを固定する。ロッドへ固定する場合は、ロッドブラケット(アダプターユニット)(付属)を用いる。レンズとバッククランプリングの隙間から入る光が気になる場合は、ニッカー付きアダプターリング(別売)をレンズの周りに被せ完全に遮光することができる。フラッグはトップのみでサイドには付けられない。

4x4サイズのガラスフィルターは比較的安価で様々な種類が出回っている。シネレンズに比べてスチルレンズは口径も小さく大抵が4x4サイズでカバーできてしまうので非常に便利。しかもその上、LEEなどから出している100x100㎜角フィルターもトレイにぴったりはまるので、さらに安いポリエステル系フィルターも使うことができるので経済的だ。

<シューペリア・フォローフォーカス G-SFOC>

スナップオン式なので、取り付け、取り外しの際、レンズやマットボックスを外す必要がない。フォーカスリングの位置に合わせてギアの位置を前後で選べるので、EF50㎜などの小さい単玉を使っている時でも、マットボックスとぶつかることなく取付けることができる。ニコンなどフォーカスリングの回転方向が逆のレンズを使う場合、ギアからノブにかけての部分をひっくり返して付け替えられるのも大きな特徴の1つ。ドライブギアも0.5/0.6/0.8㎜の3種類から選べ、ギアピッチのないスチルレンズにはフレキシブル・ギアリングが用意されている(オプション)。ノブの回転はテンションは程よくあって、フォーカスリングの滑りが軽いスチルレンズでもかなり回しやすくなる。円錐型のマーキングディスクは取り外し可能。

GENUSにはこれ以外にも、ギアピッチが0.8専用のブラボー・フォローフォーカスというのもある。こちらはギアの位置は前後に動かせるが、逆回転対応はできないタイプで、値段はシューペリアの約半分となっている。

<アダプターバー・システム GMB/DSLR>

デジタル一眼用に作られたサポートロッド/ベースシステム。作りはシンプルで軽い。異なるサイズのカメラを載せられるように、上下左右に位置を調整できる。ロッドの直径15㎜、幅60㎜、長さ170㎜(延長も可能)。

全体的にコンパクトで軽量だが、作りはとてもしっかりしていて安っぽさを感じさせない。ARRIやクロジール社製のレンタル用目的で作られた上級機種とは違い、作りをシンプルにして価格を安く抑え個人ユーザーでも購入できるようにした感じだ。

<ショルダーマウントシステム GCSMK>

ハンドグリップ、肩パッド、カウンターウェイトなど全てのパーツの位置を細かく調節できるので、使用するカメラやオペレーターの体型に合わせたベストなバランス設定が可能。カメラ取付けベース部も上下に動かせるので、カメラとマットボックスの位置調整が可能。取り付けベース底には1/4, 3/8ネジ穴があり、三脚への取り付けも可能。(但し、使用する三脚によっては、後ろのロッド部分がパン棒と当たる可能性があるので、後部を取り外す必要あり)サポートロッド直径15㎜、幅60㎜(マットボックスやフォローフォーカスの取り付け可能)。ハンドグリップは滑りがなく非常に握りやすい。

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