ZACUTO ZファインダーEVFプロ

＜ビデオサロン2011年9月号に寄稿①＞

ZACUTOからこの春に発売されたHDMI入出力タイプの3.2インチ外付けモニター。今回使用したのは、本体のモニターに跳ね上げ可能なZファインダーProが付いたZファインダーEVFプロというタイプ。これをPanasonic AG-AF105に使用してみた。

これまで、ビデオカメラなら液晶モニター、デジタル一眼なら外付けモニターを使って撮影していたが、タイムコードや絞り値、焦点距離などの情報が画面内に表示されていたり、助手がフォーカスを送るために画面を一緒に覗いたりして、カメラマンが画面を独占するという状況になりにくかった。しかし、このZファインダーがあれば、カメラ側の液晶は助手や監督など他のスタッフに使ってもらい、カメラマンはオペレート中、ファインダー画面内を隅から隅まで見回せ、被写体の動きに合わせたカメラワークに100%集中することができる。また、フォーカスがシビアな場合、カメラマンはカメラ側液晶を覗き、助手にZファインダーを使わせることで、ピント送りをかなり正確なものにするという使い方も可能だ。

明るさ・色味の調整、カラーバー表示、フレーム枠表示、ピクセル等倍（ズーム）表示、ピーキングなど、機能も充実。バッテリーはEOS 7D用などのLP-E6、または、それに対応するものが使用可。バッテリーの保ちは良く（メーカー側の話では6時間以上）、丸一日の撮影でも1、2回程度の交換で済んだ。

課題点と言えば、Zファインダーをモニター側に取付けるため所定のフレームにはめるのだが、これがスナップオン式のため、セッティングでカメラ位置を動かす程度の振動で割と簡単にファインダーが外れてしまうので、テープで補強するなどのひと手間が必要なところだろうか。