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Kenko バリアブルNDX テストレポート

<製品概要>

昨年末辺りから海外製の可変式NDがいくつか出回り始めたが、日本のケンコー・トキナー(今年6月に合併・発足)も先月末に可変式NDフィルターを発売した。

デジタル一眼にはビデオカメラような内蔵ND機能がないため、シャッター速度が1/50や1/60などに固定される動画撮影の場合、NDフィルターは必需品だ。これまでだと、ND2、ND4、ND8(または、ND0.3、ND0.6、ND0.9)など違った濃度のNDフィルターを複数枚用意し、その時の撮影状況に合わせてフィルターを使い分けて付け替える必要があった。しかし、このバリアブルNDXが一つあれば、減光量をND2.5からND450※(絞り値1段半~8段半に相当)をフィルター前枠を回すだけで無段階に調整できてしまい、煩わしかった付け替えの手間が省けてしまうのだ。フィルター径は77㎜と82㎜の2種類。

<使用例>

可変NDフィルターの具体的な使用例として、F1.4などの明るいレンズを屋外で使用する時、晴天時の白飛び(露出過多)を防いだり、絞りを開けて背景をぼかした撮影が可能になったり、長時間露光撮影の時、必要以上にレンズを絞り込み解像度を落とすことなくスローシャッターでの撮影が可能になるなどが挙げられる。

ここでは、動画撮影の場合に有効な活用例を紹介しよう。例えば室内のシーンで、暗い部屋からカメラが移動やパンをして明るい窓ぎわや窓外の景色を1カットで見せたいとする。部屋向けの適正露出がf2.8で、窓向けがf16(絞りの差5段分)の場合、どの様に撮ればいいか。

移動やパンの途中でアイリスをゆっくり絞ったり、部屋の中を照明で明るくしたり、あるいは、部屋向けと窓向け、それぞれの適正露出で2テイクを撮り、編集時にそれらを上手くOLさせて1カットの様に見せるなど、色々と方法は考えられるだろう。ただ、どの方法も被写界深度(ぼけ味)の違いだったり、ライティングによる雰囲気の違いだったり、OL部分の違和感だったりと何らかの妥協や労力を強いられてしまう。バリアブルNDXがあれば、レンズの絞りも変えず照明も使わずに、良きタイミングでフィルターを回してやれば、より自然なイメージが撮れるだろう。

しかしと言うかやはりと言うか、便利な物には代償が付き物で、それがこの場合は値段に反映されている。ケンコーが出しているNDフィルター(濃度別だと5種類)がこれ一つでカバーできてしまう訳で、あまり安くすると他のNDフィルターが売れなくなってしまうというジレンマもあるのだろうか。今後の市場価格がどうなるか注目したい。

※最大減光量はND1000(絞り値約10段分に相当)だが、MAX.表示近くでは、画面にX状のムラが出たり、青みがかったりする場合があるので、仕様範囲外としている。

KenkoバリアブルNDXレポート用動画①

KenkoバリアブルNDXレポート用動画②


(ビデオサロン 2011年10月号)

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